10年のあゆみ

ひた水環境ネットワークセンターは2002年で設立10周年を迎えました。 設立から10年の様々な活動の記録を紹介します。

水の森

日田市有林を無償で借り受け、下流の人々がボランティアで水源森林を植えて育て、親子が森林の自然環境を体感すること、学習すること、活用することを目指しています。

1.目的

1)都市の人々に森林と水のい重要性を理解し、林業体験をする里山広葉樹林の造成。
2)筑後川の水の恩恵を受ける人々の交流と連携を発展させる。
3)日田市(環境マネージメント「ISO-14001」H10/12取得)の森林田園都市づくりの環境森林づくりの一環。
4)「水の森」に残された自然の広葉樹林を生かし、「豊後自然塾」「大分県森林インストラクター会」の指導者による、児童や大学生を対象に「自然と環境」の学習を進める。
5)流域の交流と学習拠点となる「阿蘇望塾」を会員の手で建設。

2.対象地

■対象森林:日田市天神町千倉 千倉ダム横 白金市有林
■面積:4.0432ha
■アクセス:市役所より約4km、市内山田原より約2.5km入る。
■付近の状況:天神町千倉地区と近接。接する千倉ダムは農業灌漑用であり、市の公園として定められてはいるが、現在訪れる人は少ない。池と山の眺望はよく、都市の人々が休日に安らぎの場所として利用される。

3.事業概要

■制度:将来に収益を分かち合う伐採を前提としないで、純粋にボランティアによる水資源のかん養をはじめとする環境林づくり。そのために広葉樹植栽を条件とし市有林を無償で借り受け、植林からその後の造林保育の全てを自分たちで実施する。18種類の植木を植栽。
契約は水の受益者である福岡市及び筑後川下流域のボランティア5団体対象。
■契約期間:当初条例で定められた20年で契約。その後は自動更新で繰り返す。

4.参加団体

NPO法人 筑後川流域連携倶楽部
大川活性化協議会
NPO法人 はかた夢松原の会
グリーンパスポートネットワーク
一輪の花の会

水の森の下草刈
水の森の下草刈
阿蘇望塾
阿蘇望塾

5.阿蘇望塾

■建設の経緯

H12年
 山頂に上る幅1.5mの遊歩道を建設し、その周囲に「山のベンチ」「冒険小屋・ツリーハウス」「林内散策道」などを作業の合間に作る。
H14年4月
 「阿蘇望塾」の整地と基礎穴掘りを実施。
H16年4月
 緑の募金、日田市などの助成と参加団体会員の拠出をもとに建設。
H17年4月
 太陽光発電と風力発電を設置。「阿蘇望塾」の電気をつくり環境学習に活用。

■広さ:7.5坪
設備:交流を進める囲炉裏。床は工作ができるように板張り。中で字が読めるように明り取りなどの工夫をしている。トイレ、炊事、風呂などの生活関連施設はない。
■利用:筑後川流域の人々が「水の森」森林づくりを行う際の作業休憩所及び上下流の交流拠点としているが、防火対策、管理を万全に行うことを条件に、市民、流域の人々に無料で開放し利用することもできる。 特に、児童の自然観察利用、環境学習などの施設利用を積極的に進めて行きたい。